いざ総選挙!「埼玉4区」維新の会の渡辺泰之候補/義父はソフトバンクの孫正義会長/妻は地元に姿を見せず!

号外速報(10月03日 08:30)

2024年10月号 POLITICS [号外速報]

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「埼玉4区」から出馬する渡辺泰之氏(本人のHPより)

石破茂首相が10月9日に衆議院を解散し、10月27日の投開票を決めたことにより、政界は選挙モードに突入した。

注目の激戦区は数あれど、東京と隣接する埼玉4区(朝霞市・志木市・新座市・和光市)が、政財界要人の間で密かな話題を呼んでいる。日本維新の会の公認候補・渡辺泰之氏(51)の妻・Mさんの父親が、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長だからだ。

霞が関に限界を感じた「嘉田由紀子の甥」

娘婿の政界進出が気に食わない孫正義氏

渡辺氏は埼玉県立浦和高校、慶應大学法学部を卒業、同大学院修士修了。1998年に総務省に入った。米コロンビア大学大学院に留学し、大阪府高槻市副市長、栃木県那須塩原市副市長、政策研究大学院大学准教授などを経て、2021年退官した。

「教育無償化を実現する会」(前原誠司代表)の嘉田由紀子参議院議員(元滋賀県知事)の甥に当たり、嘉田氏と昵懇の前埼玉県知事、上田清司参議院議員の地元・埼玉4区から出馬が決まり、昨年、維新の支部長に就任した(嘉田氏は近く、前原代表と共に維新に合流する予定)。

渡辺氏が政界進出を決意したのは、霞が関での役人の仕事に限界を感じたからだという。渡辺氏は「行政改革を行うには自らが国会議員となり、推進するしかないと考えるようになった」と、維新のホームページに記している。

渡辺氏は高槻市副市長時代に娘を前妻に連れ去られ、引き渡しを巡り、最高裁まで争い敗れた経験の持ち主。前妻側の弁護士には、公設秘書給与を詐取した罪で在宅起訴された自民党の広瀬めぐみ元参議院議員もいたという。

「お金を出すから起業したほうがいい」

娘と引き離された渡辺氏は、その後Mさんと出会い、新たな家庭を築き、2人の子供を設けた。妻のMさんは孫氏の次女であり、都心に住む妻子のもとへ、孫氏がときおり、孫の顔を見に来るという。

Mさんは渡辺氏の政治活動と距離を置き「これまで埼玉4区に顔を見せたことがない」(地元関係者)。孫氏は娘婿の政界進出が気に食わず、「資金を出すから何か起業したほうがいい。孫のためにも仕事をすべきだ」と諭したが、渡辺氏は自らの信念を貫き、早朝から駅頭でビラを配り、国会議員を目指しているという。

埼玉4区は自民党の穂坂泰氏(現職)に、国民民主党の岸田光広氏、共産党の工藤薫氏と渡辺氏の3人が挑む、大激戦が予想される。

大阪・関西万博の費用増大や兵庫県知事の問題で、維新の会に逆風が吹くが、大勢の支援者に囲まれた渡辺夫妻が万歳を叫び、孫氏がお祝いに駆けつけるシーンが見られるかもしれない。

   

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