崖っぷち「インテル」/過信と誤算の二重奏

株価が1日26%も下落するなど評価は散々。挽回策を打つCEOは持ちこたえられるか。

2024年10月号 BUSINESS

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「困難な数週間だった。市場の声を必死に受け止めようとしている」。8月29日、米南カリフォルニアのリゾートホテル。ドイツ証券が開いた年次テクノロジーカンファレンスに登壇した米インテルのパット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は疲れ気味だった。

アップルの打診を断る

というのも、ちょうどこの4週間前に発表した2024年4~6月期決算がボロボロだったからだ。売上高は前年同期比1%減の128億3300万ドル(約1兆8200億円)にとどまり、営業損益は16億1千万ドルの赤字。2四半期連続で営業赤字を計上し、粗利率や1株損益など主要項目が軒並み市場予想を下回った。パソコン向けCPU(中央処理演算装置)の売上高が9%増える一方、足を引っ張ったのがデータセンター向け半導体だ。生成AI(人工知能)ブームが過熱するなか、米クラウド大手などは米エヌビディアのGPU(画像処理半導体)を大量購入。予算捻出のためインテ ………

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