「2類の頃は楽だった」/クラスター発生に怯える民間病院/by 茶谷滋(経営コンサルタント)

号外寄稿(9月14日 08:00)

2024年9月号 LIFE [号外寄稿]

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外は明るいのに病院の事務長室から見える風景は暗い。西日本にある、この民間病院は今、存続の危機にあるからである。つい先ほど総務課長が飛び込んで来た。3階の病棟で新型コロナの患者が出た、またクラスターだ、病棟閉鎖だ、赤字転落だ、と言う。この病院では、4月にも新型コロナのクラスターが発生し、大幅減収となった。半年で2回目の院内感染。急いで院長に報告するとともに、幹部会の緊急招集。

未だに陽性者4人でも「病棟閉鎖」

今回の感染源は近くの幼稚園。そこに通う子供から母親の看護師へ、その看護師から担当する入院患者や同僚へ、と感染したらしい。子供が発熱してようやく新型コロナと判明、症状のない母親の看護師も慌てて検査して陽性、報告を受けた看護部長の指示で担当病棟の入院患者全員を検査して2人が陽性、同じシフトで勤務していた看護師1人も陽性。とりあえず現状では院内で4人の感染が確認された。4人部屋 ………

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