2024年9月号 DEEP [問われる危機管理]
本誌が8月号「『全樹脂電池』にファーウェイの魔の手」で取り上げた、福井県越前市の全樹脂電池ベンチャー、APBの「会社乗っ取り」で新たな動きが判明した。創業者で大株主の堀江英明代表取締役が、自らを追い出そうとしているAPBの取締役3人を特別背任の疑いで越前警察署に刑事告訴したのだ。背後に中国企業の影がちらつく会社乗っ取り劇は、刑事事件に発展しつつある。APBの乗っ取りを画策しているのは、同社の株式を36%保有する福岡市のベンチャー、TRIPLE-1(以下トリプルワン、本社福岡市)。トリプルワンの副社長で三菱商事出身と言われる大島麿礼氏はAPBの権利義務取締役であり「2024年6月20日の取締役会と同月28日の株主総会の決議を経て、自分がAPBの代表取締役になった」と宣言している。これに対し堀江氏側は「取締役会と株主総会は要件を満たしていないので無効であり、現在も登記上の正 ………
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