社長解任! 「三菱ケミカル」の戦犯2人/「言うだけ番長」の小林喜光

旧態依然としたぬるま湯業界も問題だが、実行力が伴わぬ「口先男」では改革できない。

2024年9月号 BUSINESS

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「当たり前のことをプロ集団として当たり前に実行し、経営基盤を強化する」

前体制を根こそぎ解体

三菱ケミカルグループは4月1日付でトップが交代、新社長に筑本学が就いた。その筑本が業界紙のインタビューに応じ、同紙が4月下旬に内容を掲載すると業界は騒ぎになった。「筑本は前の社長だったジョンマーク・ギルソン時代の素人体制を強烈に否定した。昔から忖度せずに発言する筑本らしいインタビュー記事だった」と同社OBは解説する。ギルソンが目玉にしたのは人口減少や中国の台頭を踏まえた国内の石油化学事業の再編だった。「2023年度をめどに石化事業を分離する」と、社長就任から8カ月しか経ってない21年12月に突如ぶち上げ、業界を騒然とさせた。他社に対して「この指止まれ」と先陣を切ることで主導権を握り、低収益だった石化事業の分離や独立を目指したわけで、23年中に共同で取り組む相手先を公表するという時 ………

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