政策金利はまだまだ上がる!/令和 「ブラックマンデー」の舞台裏

円安牽制のために日銀に利上げを求めていたはずの政治が、日銀を責める手のひら返し。批判の矢面に立たされかねない。

2024年9月号 BUSINESS [植田日銀の正念場]

  • はてなブックマークに追加

証券会社の株価ボードの銘柄が、下げを意味する赤一色に染まった。4451円安、12.4%の下落。8月5日の月曜日、日経平均株価は記録的な下げに見舞われた。株価の下落幅は1987年10月19日の米国株の急落(ブラックマンデー)の翌20日の3836円をしのぎ、過去最大に。下落率もその時の14.9%に次ぐ。文字通り「令和のブラックマンデー」である。下げの引き金は、金利の低い円を借りてドル資産などに投資する「円キャリー(借り入れ)取引」の巻き戻しである。その結果、8月5日の東京市場で円相場は1ドル=141円台まで急騰し、日経平均は3万1000円台に下落した。円相場は7月の安値である160円台から約20円の上昇、日経平均は4万2000円台の最高値から1万円以上の下落である。突然の円高・株安。日本のメディアは当初、前週末の8月2日に発表された7月の米雇用統計が予想外に悪化した点に注目した。だが日銀による ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。