「セブン&アイ」真っ青/『そごう・西武 61年目のストライキ』を読む

「欠席裁判」のセブン&アイの井阪社長は不愉快だろうが、労組委員長が綴った577日に及ぶ攻防のドキュメント。

2024年8月号 DEEP

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発行日が7月11日というところから、この本の意図をくみ取らずにはいられない。日本最大の流通グループ、セブン&アイ・ホールディングスにとって、この日は中核企業、セブン―イレブン・ジャパンを記念する「セブン―イレブンの日」として日本記念日協会から認定・登録されためでたい日。そんな日に合わせて出版されたのが『決断 そごう・西武61年目のストライキ』(講談社)だ。

「労組委員長は社長の部下」

ちょうど1年前、セブン&アイの傘下だった、そごう・西武の売却の在り方を巡って、セブン&アイとそごう・西武の労働組合は鋭く対立。世間の関心を集めた。そして解決の糸口を求めて、労働組合は百貨店業態としては61年ぶりにストライキに打って出た。本書はその当事者の一人である、そごう・西武の労働組合中央執行委員長、寺岡泰博氏による、セブン&アイ社長、井阪隆一氏との577日に及ぶ交渉過程を詳細に綴ったドキュメ ………

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