日立造船は10月1日付で社名を「カナデビア」に変更する。6月20日の株主総会では株主から「重厚長大の会社なのに軽い社名は良くない」との反対意見も出たが、90％を超える賛成で可決された。英文表記は「Kanadevia Corporation」となる。祖業である造船事業を2002年に分離し、環境機器を主軸にメタネーションや水素製造装置、風力発電、使用済み核燃料の貯蔵容器「キャスク」などを手掛けるようになった。造船を冠する社名が実際の業態にそぐわなくなったというのが変更理由だ。ただ評判は芳しくない。日立造船前会長の谷所敬相談役は業界紙上で「決まるまでに1年半も費やし、OBからは何でカナデビアなんだと散々責められた」と舞台裏を語っている。