岸田首相が乾坤一擲の「改憲解散」プラン

解散見送りは、起死回生の切り札を水泡に帰させ、岸田政権のゲームオーバーを意味する。

2024年7月号 POLITICS

  • はてなブックマークに追加

岸田文雄首相が通常国会会期中の衆院解散を見送ることが「既定路線」となっている。これは、支持率低迷から抜け出せない首相のギブアップ宣言となり得る。事の発端は、6月4日付朝日新聞の1面トップに掲載されたスクープだった。首相が衆院解散・総選挙に踏み切れば自民党が大敗する恐れがあるため、「事実上、解散断念に追い込まれた」と報じた。首相はこれまで、自民党の裏金問題を引き金とする政治改革関連法案を成立させ、賃上げや定額減税で支持率を回復させた上で衆院選に臨み、これに勝利した勢いを駆って9月の自民党総裁選で再選を目指す戦略を描いてきた。だが、「衆院選勝利」という実績がなければ総裁選での再選はおぼつかない。首相の党内基盤は、これ以上ないほど揺らいでいるからだ。

「朝日は完全に倒閣モード」

自民党最大派閥の安倍派に関しては、裏金問題に絡んだ同派幹部に対し、離党勧告など厳しい処分を下し ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。