「かかりつけ医」の「おまかせ治療」は信頼できるか

英国では、安価な標準薬ではなく高額薬を処方する場合、その正当性を明確に説明する義務が課されている。

2024年7月号 LIFE

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本誌読者諸賢であれば、行きつけの飲食店の一つや二つはお持ちだろう。店との間には長い付き合いから生まれた信頼関係があり、こちらの好みも分かってくれている。安心して「おまかせ」で、コストパフォーマンスの良い料理を楽しめる。一方「かかりつけ医」でも、同じように「おまかせ」になっていないだろうか。定期的に通い、あまり細かい説明がなくとも提示された治療に従い、処方箋どおりの薬を薬局で買う。しかしあなたの「かかりつけ医」は行きつけの飲食店と同じように、コスパの良い治療を提供してくれているだろうか。興味深いデータが報告されている。

効かない降圧薬を勧める

日本では保健医療支出に占める処方薬の支出が、欧米に比べて高い(OECD調べ)。背景にあるのは、日本に特徴的な医師の処方行動だ。安価なジェネリック医薬品が出ても先発品からの切り替えは少なく、なぜか別の高価な新薬に移行する傾向が ………

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