痛恨の高島宗一郎・福岡市長/「九州大跡地」再開発コンペ「本命・九州電」敗退の真相

福岡市最後のビッグ・プロジェクト。九州電力グループを後押ししてきた高島宗一郎市長にとって痛恨事。

2024年7月号 BUSINESS [痛恨の高島市長]

  • はてなブックマークに追加

福岡市最後のビッグ・プロジェクトといわれる九州大の跡地再開発。本命と見られてきた九州電力グループが、なんとあえなく敗退した。後押ししてきた高島宗一郎市長(49)にとって痛恨事であろう。旧帝大のひとつ、九州大は、かつて福岡市の箱崎に本部キャンパスがあった。開設は明治44(1911)年。旧福岡藩士がつくる玄洋社が誘致運動を繰り広げ、熊本に競り勝ったのである。明治のころは九州の中心が熊本とも福岡とも定まらなかった時代であった。しかし、ここに帝国大学を誘致できたことで、その後の福岡の都市躍進は決定的となる。

福岡市が密かに欲しがった「アリーナ」

そんな九大は、かつての米軍板付基地(現在の福岡空港)の離発着路直下にあり、学生運動華やかなりし時代にファントムが敷地内に墜落したことでも知られる。騒音と事故の危険性から移転案が浮上。いくつかの候補地から最終的に2005年、福岡市西側にある糸島半島の伊 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。