米国「コーン製」航空燃料で逆襲

持続可能な燃料市場の主導権を奪われないため食糧高騰リスクを省みずトウモロコシで攻め始めた。

2024年7月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

「我々は、革新的で新しいクリーン・エネルギー技術の普及を促進し、排出量削減に有望な、エタノール由来のものを含む、持続可能な航空燃料(SAF)や原料に関し世界的な供給を拡大する意図を有する」米東部時間4月10日に発出された岸田文雄首相と米ジョー•バイデン大統領の日米首脳共同声明「未来のためのグローバル•パートナー」がわずか37ワードだけで触れた航空分野の地球温室効果ガス削減対策に関する部分が真に意味するところ、すなわち米国の深謀が明らかになるのは20日後のことだった。米財務省は4月30日、気候変動対策法の一部として制定したSAFの生産者が利用できる税額控除に関するガイダンスを発表し、バイオエタノールの原料となるトウモロコシ(コーン)や大豆の生産者が航空燃料市場から利益を得る道を開いた。全米のバイオエタノール用のトウモロコシや大豆の生産者は、電気自動車の急速 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。