超円安の末路/アジア諸国の民衆にとって日本はもはや「遊興の場所」

2024年7月号 BUSINESS

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外国為替市場で記録的な円安水準が続き「日本売り」が止まらない。国内では物価高に苦しむ国民が増える中、インバウンド需要の高まりで、観光地は外国人観光客で溢れ返り大金が落とされていく。かつて経済大国である日本を憧れの眼差しで見つめていたアジア諸国の民衆にとって、日本はもはや「遊興の場所」になっている。日本好きの香港人と東京都内の高級マンションを購入した中国人のエピソードを軸に超円安の明暗に光を当ててみたい。まさに主客逆転である。

14人に1人が2億円長者

「さっき社長にクビを言い渡された」――。香港在住歴7年の佐藤由美さん(仮名)はアルバイトからの帰り道、夫の武雄さん(仮名)から「話がある」とメールを受け取り、合流した喫茶店で即日解雇の顚末を聞かされた。武雄さんは7年前、大手食品会社の社員の駐在員として香港に渡った。6年間勤務した後、香港の食品会社に転じた。役員待遇の10 ………

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