注目の「７月株総」／幹部有罪に揺れる調剤最大手「アインHD」
強引な立地戦略で急成長の最大手を物言う株主が揺さぶる。ほくそ笑む調剤薬局業界。
2024年7月号 BUSINESS
調剤薬局チェーン最大手、アインホールディングスが揺れている。KKR札幌医療センターが発注した敷地内薬局の整備事業を、発注者側から未公表情報を得て不正に受注したとして、昨年8月、中核子会社の当時の社長ら2人が逮捕。札幌地裁は4月、2人にそれぞれ懲役6カ月、執行猶予2年の有罪判決を言い渡した。
北大病院内の出店は死闘
それだけではない、アクティビストとして知られる、香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが4月までに15％弱のアインHD株を取得し、筆頭株主になったことがわかった。4月末決算会社であるアインHDの株主総会は7月末。オアシスはさっそく取締役2人の解任などを求める株主提案をたたきつけている。アインHDは社長の大谷喜一が実質的に一代で育て上げた企業だ。当初は病院からの検査業務の受託が主力だったが、1990年代に調剤薬局のほか、ホームセンターや家電量販にまで事業を拡大した。しかし ………
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