AI珍回答連発「グーグル」揺らぎ

研究では先行していたAIの実用化で出遅れ。検索サービスに活用するという巻き返し策は、かえって首を絞める可能性がある。

2024年7月号 BUSINESS

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「私が人工知能(AI)と何回発言したかカウントしている方がいるかもしれないので、あらかじめ数えておきました」。米グーグルが5月14日に開いた年次開発者会議「グーグルI/O」。2時間近い基調講演を締めくくる際、スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)はこう話し、参加者の笑いを誘った。

接着剤をソースに加える

背後の大型スクリーンには講演の原稿を収めたファイルが映し出され、「何回AIと発言したか」と尋ねると「120回」と表示した。さらに「AIと発言した記録になるかもしれませんね」と話すと「121回」に画面が切り替わる芸の細かさだ。参加者は遊び心のある演出に大きな拍手を送っていた。利用者の指示に基づいて文章や画像を自在に作り出す生成AIが人口に膾炙するようになって1年半余り。グーグルの開発者会議がAI一色に染まったのは前の年に続いて2回目のことだ。ほぼ「1分に1回」のペースで登壇者がAIと口に ………

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