「岸田」を引きずり降ろせない山口公明党

公明党幹部は「9月の総裁選まで待てば裏金問題も忘れられている。そこで表紙を代えて衆院選に臨めばいい」と漏らす。

2024年6月号 POLITICS

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連立政権の一角を占める公明党が苦悩している。内閣支持率が低迷する中で、岸田文雄首相が衆院解散・総選挙に踏み切れば大敗する恐れがあるが、首相を引きずり降ろすこともできないからだ。「これだけ政治不信が高まる中では、連立政権もろともその影響を受ける。信頼回復を確認できるまでは、解散すべきではない」︱―。公明党の山口那津男代表は4月27日の講演で、衆院解散についてこう述べた。28日には衆院3補欠選挙で自民党が不戦敗も含めて全敗したが、それを見越してか、首相の「解散カード」を牽制した形だ。首相は賃上げや定額減税で支持率を回復させた上で6月の今国会会期末に解散に踏み切り、9月の自民党総裁選で再選するシナリオを描いているとされる。だが、自民党派閥の裏金事件で受けたダメージは大きい。

新しい首相の下で衆院選

JNNが5月4、5日に行った世論調査で内閣支持率は29.8%となり、前回調査から7.0ポ ………

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