米国で「迅速承認」されたガン治療薬は効いたか

学術誌『米国医師会雑誌』に驚くべき数字が掲載された。いち早く承認されたガン治療薬の「生存率」改善はわずか30%だった。

2024年6月号 LIFE

「ドラッグラグ」という言葉を聞かれたことがあるだろうか。直訳すれば「治療薬の遅れ」。海外ではすでに使われている治療薬を、国内では未承認のため使えない状況を指す。患者や家族にとっては耐えがたい状況だろう。海の向こうであれば治るかもしれない疾患なのに、国内では薬が使えない。そのためだろう。これを問題として喧伝するメディアも少なくない。医師の中にも問題視する人はいる。

エイズ患者への「例外措置」

しかし待ってほしい。「ドラッグラグ」が問題になるのは「海外で使われている薬が本当にしっかり効く」という前提が成り立つ場合だ。もしも「効くかどうか明らかではない」けれど「効きそうだから承認」という形で使われていたらどうだろう。「あり得ない!」。確かに日本ではそうだ。しかし欧米では信じ難いことに、それが罷り通っている。「迅速承認」という手続きである。本稿では紙幅の関係上、米国にお ………

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