川勝静岡県知事去っても「リニア」は動かず

知事が辞任してもリニアに課題山積。工事の切り札であるシールドマシンに不具合続出。

2024年6月号 BUSINESS

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「散りぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人なれ」時は戦国、関ヶ原合戦前夜。粘着質の夫・細川忠興の異常な嫉妬を慮り、家来に命じ襖越しに槍で胸を突かせ「自害」した細川たま(洗礼名ガラシャ)。今年4月10日、静岡県知事の川勝平太(75)が県議会議長宛に辞表を提出し、心境を記者団から問われた際に口に出したのは、424年前、絶世の美女と謳われながら儚く果てたこの悲劇のヒロインの辞世の句だった。毎度のことながら唐突感や違和感を拭えない「川勝節」に周囲は最後まで振り回された。

「工事再開は違法」

JR東海がリニア中央新幹線品川~名古屋間(約286km)の2027年開業を断念すると公表したのは3月29日。社長の丹羽俊介(58)は「静岡工区のトンネル工事に着手する見込みが立たない」と釈明したが、その5日後の4月3日、水資源や環境保護問題で静岡工区着工を阻止し続けてきた川勝が職業差別発言で突如辞 ………

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