首相になったらやりたいことは人事。党の処分を決める時が一番幸せな瞬間だった?
2024年5月号 POLITICS
自民党が4月4日に決定した派閥の裏金事件をめぐる安倍派、二階派の計39人に対する処分は、党内外ですこぶる評判が悪い。しかし、岸田文雄首相をよく知る自民党のベテラン議員は「党の処分を決めるときが岸田さんにとって一番幸せな瞬間だったのではないか」と語る。「首相になったら何をやりたいのか?」首相は自民党総裁の椅子がまだ遠かった2019年11月、出演したテレビ番組でこう問われ、「人事」と答えた。人事が組織運営の要諦であることは事実だが、政治家ならば、まずは実現したい政策や理念を掲げ、その手段として人事を位置付けるのが常道だ。ところが、首相はやりたいことが「人事」と答えた。もともと「何を考えているか分からない」「国家観がない」と陰口を叩かれてきた首相だが、「人事」発言で「やりたいことがない政治家」という評価が永田町で定着することになった。その首相が計39人の ………
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