深層スクープ! 中国国家安全部の「魔の手」/公安調査庁に「大物スパイ」

実態は「霞が関の恥部」。「九段」庁舎に入ってみれば、どんよりとした空気に包まれ、情報機関としての緊張感はない。

2024年5月号 DEEP [ 霞が関の「恥部」]

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中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)は3月11日、中途半端な形のまま閉幕した。経済政策を決める重要会議の第3回中央委員会全体会議(三中全会)は開かれず、罷免された秦剛前外交部長と李尚福前国防部長の後任も発表されず、李強首相の記者会見も行われなかった。決まったのは国務院を中国共産党の領導下に置くことを明文化した「中華人民共和国国務院組織法」の改正案だけである。これにより行政機関である国務院は名実ともに習近平国家主席の支配下に置かれることとなった。全人代閉幕直後の3月23日、香港では「国家安全維持条例法案」がわずか11日間の審議で可決、施行された。条例には「国家反逆」「反乱」「スパイ活動」「テロ行為」「外部勢力との結託」を犯罪として処罰する条項が盛り込まれている。習近平主席の「総体国家安全保障観」がアジアの金融センター香港を覆うことになったの ………

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