コスモの救世主は82歳と78歳の「老老コンビ」が四半世紀支配するガバナンス不全企業だ。
2024年4月号 BUSINESS
村上世彰(64)率いる投資会社が石油元売り3位、コスモエネルギーホールディングスの株式を買い集めて筆頭株主に躍り出たのは2年前だった。敵対的買収案件として話題を呼んだが、昨年末、産業ガス大手の岩谷産業が村上側の持ち株を電撃取得した。ただ、岩谷産業に周到なM&A(合併・買収)戦略はなく業界再編に結びつく気配もない。評判を聞けば、岩谷産業は老人経営者が跋扈しガバナンス不安が絶えない札付きの会社。周囲は1千億円を超える巨額投資の真意を測りかねている。
昨年12月1日、岩谷は、いわゆる「村上ファンド」系投資会社シティインデックスイレブンス(東京・渋谷)、南青山不動産(同)の2社と、村上の長女である野村絢(35)が保有するコスモ株計1740万株(発行済み株式の19・93%)を1053億円で取得したと発表。株式取得理由として以下のようなコメントを付した。「世界的に脱炭素の ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。