オアシス乱入「大王・北越百年戦争」

大王と北越のけんかは離合集散続きだが、オアシスが登場して事態が複雑化。北越の大株主、大王海運を含めた四つ巴の争い。

2024年4月号 BUSINESS

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「尊徳TV見た?」大王製紙の社内で秘かに話題になっているユーチューブ番組がある。雑誌「経済界」元編集長の佐藤尊徳(たかのり)と大王製紙元会長の井川意高(もとたか)が世の中の様々な話題をテーマにする内容だ。古巣の大王製紙を扱った回は「飲み会の場でも話題になる」(中堅社員)ほど多くの社員が視聴している。約106億円にものぼる巨額の資金をカジノで溶かして失脚した意高は、番組内で現社長の若林頼房の経営手腕を厳しく批判している。

北越-大王海運は決裂

大王製紙の歴史をざっと振り返ろう。中興の祖は意高の父親で創業者の長男だった高雄(故人)である。ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど家庭紙に参入し、大王を王子製紙、日本製紙に次ぐ業界3位の製紙メーカーに押し上げた。しかし2011年に降って湧いたような災難が起きた。意高の「カジノ事件」だ。これをきっかけに創業家と大王前会長の佐 ………

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