首相はいつ勝負に出るのか。政府・与党関係者は口を揃えて「ボーナス効果の余勢を駆って解散する腹積もりだ」と語る。
2024年3月号 POLITICS [顔に出る首相]
自民党の派閥が絡む裏金事件で、岸田文雄首相が絶体絶命のピンチに立たされている。ところが、本人の表情は決して暗くない。首相の周辺にも「政権末期」の悲壮感が漂っていない。「解散についても検討している。政治の信頼回復に資するものであるならば、そうしたことも考えなければならない」1月18日、首相は自らが率いた派閥・宏池会(岸田派)を解散する意向を示した。その内容もさることながら、永田町関係者を驚かせたのは、この時、首相が笑みを浮かべていたことだった。首相の口から発せられる言葉は無味乾燥と評されるが、その代わりに表情が雄弁であることは、岸田ウォッチャーであればすぐに気が付く。2022年7月に安倍晋三元首相が銃殺された際は目に涙を浮かべ、国会審議で野党から厳しい質問が飛んだ時は本当に困ったという顔をする。では、派閥解散を表明したときの笑みは一体何を意味した ………
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