「創業307年」慎重居士の老舗がなぜ急に露出を増やそうとするのか。
2024年3月号 BUSINESS
小野薬品工業の相良暁社長(今年4月から会長、65)が昨年11月、大阪商工会議所の副会頭に就任した。塩野義製薬の手代木功会長兼社長(64)が2010年から務めていた副会頭職を引き継いだ形だ。小野薬品は今年で創業307年の老舗で、がん免疫療法薬「オプジーボ」は世界的な大ヒットを記録した。だが長らく対外的な活動に距離を置いており、突然、表舞台に登場したことに対して関西財界は驚きを隠せない。慎重居士の小野薬品がなぜ急に露出を増やそうとするのか。そこには相良氏ならではのしたたかな計算がある。
小野薬品が本店を置く大阪・道修町は国内屈指の製薬企業集積地。寛永年間(1624~44年)に堺の商人小西吉右衛門が道修町1丁目に薬種屋を開いたのが起源とされる。しかし近年は武田薬品工業が本社機能を東京に移し、藤沢薬品が05年に山之内製薬と合併してアステラス製薬となるなど退潮は否定し ………
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