「忙しい」との理由で「道路啓開計画」を未策定のまま放置。総務省の勧告に耳を貸さず。
2024年3月号 LIFE
石川県を中心に甚大な被害をもたらした能登半島地震の発生に伴い、いまだに多くの被災者が寒空の下で避難所暮らしを強いられている。こうした岸田文雄政権の稚拙な災害対応に対し、国民は強い不信感を抱いている。政治資金パーティーをめぐる派閥の裏金問題に追われる中で、政権の初動に問題があったばかりでなく、現場からの報告ばかりを待ち、主体的に動こうとしない岸田首相の姿勢がリーダーシップの欠如を浮き彫りにしているからだ。
能登半島の被災地に派遣された救助隊員たちは「道路が地割れを起こしていたり、土砂で塞がれたりして前に進むのが困難だった」と口を揃える。これは被災地に向かうための道路を切り開く「啓開」作業の遅れが大きな原因といえる。国土交通省で北陸地方を所管する北陸地方整備局は、災害対策基本法に基づく道路啓開計画を策定せず、計画策定を求めた総務省の勧告に ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。