精気なき「サムスン」日本病も模倣

CESでは古ぼけた展示。業績はソニーに劣後する。かつての破竹の勢いは見る影もない。

2024年3月号 BUSINESS

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1月8日、米ラスベガス。韓国サムスン電子は世界最大のテクノロジー見本市「CES」の開幕に先立ち記者会見を開いた。「すべての人にAI(人工知能)を」。同社幹部はこんなビジョンを説明し、取り組みを披露したが、詰めかけた記者の間から失笑が漏れる場面があった。

モーレツ主義は過去の遺物

壇上の幹部が自信満々に紹介したのは球状の家庭用ロボット「ボーリー」。留守中に家庭内を見守り、スマート家電を制御したり、ビデオ会議に使ったりできるという。だが、ボーリーは2020年のCESの記者会見で公表したが発売に至らなかったいわく付きの商品で、それが4年の時を経て「再利用」されていたのだ。そのほかのAIの活用事例もロボット掃除機の物体検知や薄型テレビの音質向上といった既視感のあるものがほとんどだった。22年11月にチャットGPTが登場してから急速に関心が高まった生成AIとはほど遠く、会場を訪れた著名未来学者の ………

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