事務長のぼやきシリーズ・第7弾 病院給食が出なくなる!

病院給食は1食640円。診療報酬上1997年から変わらない。折からの物価高で食事を出せば出すほど赤字が増える!

2024年2月号 DEEP [食事を出すほど赤字拡大]

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外は明るいのに病院の事務長室から見える風景は暗い。西日本にある、この民間病院は今、存続の危機にあるからである。つい先ほど栄養科の主任が飛び込んで来た。給食が出せなくなるという。給食が出せなければ入院患者を置いておけない、病院を閉めろ、ということだ。この病院では給食業務を外部の会社に委託している。受託した会社は調理員を病院に派遣、病院の用意した厨房と食器を使用し、病院に所属する管理栄養士の栄養管理の下で、病院給食を調製する。普通食だけではない。患者の病状に応じて糖尿病食、腎臓病食、アレルギー食といった治療食もあれば、高齢者向けの柔らかめの軟食、舌で圧し潰せるようなソフト食、細かく刻んだ刻み食、ミキサーにかけてペースト状にしたミキサー食、スープのような流動食もある。調理員は病院側から日々出る食事箋に合わせて調理しなければならず、それなりのノ ………

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