米中「宇宙覇権」争い スターリンクvs中国国網

近い将来、衛星メガ・コンステレーションが通信事業に革命をもたらすことは疑いないが、日本の通信事業者は蚊帳の外。

2024年2月号 BUSINESS [日本は蚊帳の外]

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「宇宙を制する者が未来を手にする」宇宙分野での米中対立は1957年のスプートニクショックに端を発した米ソ間の「スペースレース」になぞらえて、「第二のスペースレース」と呼ばれている。21世紀初となる有人月面着陸、火星探査、宇宙ステーション、航行測位衛星など、宇宙開発のあらゆる分野で、中国は米国の圧倒的優位を脅かそうとしている。その中国が不覚にも後れを取ったのが、米国スペースXの「スターリンク」をはじめとする衛星コンステレーションの構築である。中国は20年9月、「国網(State Grid)」と呼ばれる衛星コンステレーションを国際電気通信連合(ITU)に申請したが、いまだ本格的な衛星の打ち上げには至っていない。衛星コンステレーションは万を超える小型衛星を高度2千km以下の地球低軌道(LEO)に配置し、地球全体で通信を可能にするという壮大な計画である。先頭を行く「スター ………

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