富山銀「赤字転落」の引き金、相次ぐ「粉飾」倒産

上場地銀唯一の赤字転落。23年の企業倒産は22年を大きく上回り、8500件前後になる見込み。

2024年1月号 DEEP

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富山県高岡市に本店を置く第一地銀、富山銀行(東証スタンダード)は11月8日、2023年9月中間決算(連結)を発表し、中間純損益が2億1800万円の赤字(前年同期は7億8700万円の黒字)となったことを明らかにした。赤字はリーマン・ショック時の08年以来15年ぶりで、今中間期では上場地銀唯一の赤字転落となった。融資先の倒産にともない、10月4日、貸出金13億6900万円の「取立不能又は取立遅延のおそれ」を公表していたが、当初の見込みから与信費用が大きく増えたことが影響した。当該融資先は、北陸トップクラスの食品運送会社「アペックス」(石川県)。1976年創業の同社は近年、積極的な設備投資とM&Aによる多角化で急拡大していた。しかし投資に見合う利益を確保できず、借入金の返済負担が資金繰りを圧迫し、10月3日に民事再生法を申し立てた。経営破綻後、明らかになったのは、7年ほど前から環境 ………

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