「日の丸半導体」最後の戦い/「三耕探求⑬」 大塚耕平・参議院議員 

分析ミス、戦略ミスは許されない。過去の失敗から学び、現実を直視し、新たな戦略に挑戦できるか。

2024年1月号 BUSINESS

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11月22日、東芝は臨時株主総会を開き、12月20日付での上場廃止を決定。不正会計問題発覚以来の混乱に終止符を打って再生に取り組むが、日本経済落日の象徴でもある。IMD(スイス国際経営開発研究所)発表の競争力ランキングにおいて日本は1990年代初頭に1位を誇ったが、現在は35位に転落。ここから如何に立て直すか。正念場だ。2004年12月7日、IBMがPC事業を中国Lenovoに売却することを発表し、耳目を集めた。「メインフレーム中心のIBMの苦境」「日本の電機メーカーにとってIBM退場は追い風」という受け止め方も少なくなかったが、日本の情報分析力の脆弱さを証明していた。IBMはPC事業売却に伴い約18億ドルの資金を獲得。後に判明したことは、IBMは事業の軸をハードからソフトに移し、獲得資金をAIワトソンの開発に投下。つまり、時流の変化を見極めた戦略転換であった。以下、半導体IC(集積回路)を ………

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