「ポスト岸田」の主導権を握る菅義偉

安倍派の中にも派閥を離脱し、無派閥で活動してきた菅氏のもとに駆け付ける動きも。

2024年1月号 POLITICS

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自民党の政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑が党内最大派閥の安倍派(清和会)を直撃し、自民党の権力構造が激変しそうだ。東京地検特捜部による捜査が本格化する中で、岸田文雄首相は安倍派出身議員を閣僚・党要職から排除する強硬策を検討しているからだ。安倍派所属議員の裏金疑惑は底なし沼の様相を呈しており、同派議員をこれ以上、内閣や党役員に抱えたままでは政権が維持できないと判断した。党内第4派閥の岸田派(宏池会)を率いる岸田氏は、脆弱な党内基盤を補完するため、党内融和を優先する政権運営に徹し、とくに安倍派を優遇してきた。だが、裏金疑惑の拡大により自民党批判が高まる中で、岸田内閣の誕生に深く関与し、政権運営でも協力してきた安倍派は表舞台から消えることになる。岸田氏は思い切った内閣・党役員人事を打ち出すことで指導力をアピールし、求心力の回復に全力を挙げる ………

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