「キャナル」の次は「天神」/ 福岡地所会長・榎本一彦は名うての「政商」

恐ろしいほどの「人たらし」。自民党系の高島市長になるや、天神地区の再開発「天神ビッグバン」の振付師として再登場。

2023年12月号 BUSINESS [蘇った黒幕]

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福岡地所会長の榎本一彦(79)は9月22日、満面の笑みを浮かべて壇上にあがった。かたわらには、せがれの一郎(49)がかしこまって立っている。一郎は父の一彦から2015年、社長を譲られている。つまり同族経営の企業の世襲経営者である。二人はこの日、西日本シティ銀行が実質的に主宰する経営者顕彰財団の、栄えある経営者賞を親子そろって受賞した。親子で同時表彰とは過去に類例がないことである。同賞はどちらかというと福岡の新興企業の経営者をたたえる性格のものだが、今年は50回目という節目を迎え、あえて地場の大手不動産ディベロッパーである福岡地所を選んだという。榎本は親子二代で40年以上にわたり、福岡の不動産開発で暗躍してきた。商業ビル「キャナルシティ博多」で大成功をおさめ、いまは、高島宗一郎福岡市長が進める福岡市中心部の再開発「天神ビッグバン」に深くかかわっている。 ………

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