「黒田の履歴書」に仰天!/「異次元緩和」の早すぎる墓碑銘

黒田前日銀総裁が「私の履歴書」登場の鉄面皮。担ぎ出した日経新聞も見識を問われる。

2023年12月号 BUSINESS

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「2年、2%、2倍」――。就任したばかりの黒田東彦日銀総裁(当時)が「異次元の金融緩和」をぶち上げてから10年半。幾多の修正を重ねながらも生きながらえてきた異形の金融政策は、持続的な2%の物価上昇という目標を達成できなかったばかりか、今年4月に後を継いだ植田和男総裁は、債券市場の機能不全や日米の金融政策の違いなどに起因する円安、長期緩和がもたらす財政規律の緩みと日銀の財務リスク増大など幅広い領域で発生している副作用への対処に忙殺されている。よりによって、そのようなタイミングで、日経新聞の名物コラム「私の履歴書」に登場したのが、誰あろう黒田東彦(79)その人だ。異次元緩和への歴史の評価は定まっていないどころか、副作用が本格的に顕現するのはこれからとされる。日銀や古巣の財務省のOBも「いくらなんでも早すぎる」「不見識と言わざるを得ない」と眉をひそめる中 ………

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