「トリプル改定」 名うての族議員・武見厚労相の覚悟

日本医師連盟の強力支援で政治家を続けてきた武見厚労相。年末の診療・介護の同時改定で、「代弁者」でないことを示せるか。

2023年11月号 POLITICS [「欲張り村」との対決]

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東京都杉並区堀ノ内にある日蓮宗の本山(由緒寺院)妙法寺。内閣改造から数日後、参院議員の武見敬三が訪れ、父の武見太郎(1904~83)の墓前で、念願の厚生労働大臣に就任したことを報告した。1957年から13期25年の長きにわたり、日本医師会(日医)会長の座に君臨し、「武見天皇」とまで言われた武見太郎は、日本で国民皆保険制度がスタートした61年、日医の要求が通らなかったことに反発して全国一斉休診を敢行。さらに保険医総辞退を通告して当時の政調会長の田中角栄ら自民党の大物らに一歩も引かずに渡り合い、「けんか太郎」の異名を取った。闘う医師会を象徴した父に思いを馳せたのか、武見は「占領下の厚生官僚を赤色官僚と呼び大喧嘩をしていた父ですが、泉下で喜んでくれていると思います」と、自身のSNSに書き込んだ。閣僚名簿の発表前に武見の厚労相内定が報じられると、SNS上には「医師会 ………

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