地銀6行 「公的資金返済」の最終コーナー

東北地方の振興を図る観点から、公的資金から官民ファンドへの借換えなども選択肢。

2023年11月号 BUSINESS

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地方銀行において公的資金を前倒し返済する動きが続いている。2022年8月の三十三銀行(三重)の300億円を皮切りに、南日本銀行(鹿児島)150億円、宮崎太陽銀行130億円、北都銀行(秋田)50億円と続いている。今年9月22日には、青森銀行とみちのく銀行を傘下に置くプロクレアHDが、2009年にみちのく銀行が受けた公的資金200億円を完済した。一週間後の9月29日には、高知銀行が、公的資金150億円を完済した。公的資金返済の原資となった利益剰余金を270億円まで積み上げるとともに、今年3月には県内外の金融機関と民間企業計27社を引受先とする68億円の第三者割当増資を実施していた。ここに来て公的資金の返済が進んでいるのにはワケがある。地銀への公的資金は、転換型優先株の形で注入されており、一斉転換日が事実上の返済期限となっている。一斉転換日前に返済しないと、普通株に転換され、国が大株 ………

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