追跡第4弾 金融庁が詰める「櫻田の職責」

財界幹部らの前で「何も知らないから責任の取りようがない」と嘯いた櫻田は、当局のお白洲でも同じセリフを繰り返すのか。

2023年11月号 BUSINESS [追跡第4弾 by ジャーナリスト・大西康之と本誌取材班]

  • はてなブックマークに追加

ここに一冊の本がある。タイトルは『BUSHIDO CAPITALISM』(かんき出版)。直訳すれば「武士道資本主義」だ。「武士道に学ぶこれからの資本主義のかたち」という副題がついている。筆者はSOMPOホールディングス(SHD)会長であり、今年春まで経済同友会の代表幹事を務めていた櫻田謙悟(67)だ。SHDは中古車販売大手ビッグモーター(BM)による保険料の水増し請求の事実を知りながらBMとの取引を続けていた損保ジャパン(SJ)の持ち株会社である。表紙を見て「おや」と思うのは、著者である櫻田の名前の横に並ぶ「柴田さとみ=訳」の文字。そう、この本は2021年7月に英語で刊行され、22年1月にその「翻訳本」として日本で発売されている。なぜこんな面倒なことをしたのか。理由を櫻田は本の冒頭で書いている。「私は日本の武士道の考えが世界のビジネスリーダーに参考になるのではないかと思い立ち、本 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。