旧村上系ファンドが北尾SBIを「闇討ち」

SBIと政府の隙を突き、突如大株主に躍り出たエスグラント。関係者は「寝耳に水」。

2023年11月号 BUSINESS

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公的資金を返済するため、非公開化の道に進んだSBI新生銀行。北尾吉孝会長兼社長率いるSBIホールディングス(HD)による2度のTOB(株式公開買い付け)を経て、臨時株主総会で株式併合のための議案が承認された。「既定路線」のごとく順調に進んでいるかのように思われたが、上場を廃止した9月28日、「闇討ち」とも取れる書面が関東財務局に提出された。送り主は、旧村上ファンド系の投資会社エスグラントコーポレーション。SBI新生銀の株式2千万株を取得し、9.75%を保有する大株主に躍り出たというのだ。 SBIHDは株式併合により、株主構成をTOBで株を買い集めた同社と政府系の預金保険機構、整理回収機構のみにする目的だった。TOB後の保有比率は、SBIHDが53.74%、国が22.98%。総会決議に必要な3分の2の賛成はこれらで確保されていたため議案の採決に波乱の起きようもない。あとは2千万株を1株、計10 ………

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