関西の悪夢 北陸新幹線の「敦賀延伸」

さっさと敦賀以西に延伸し、新大阪まで乗り入れること。中途半端な開通は災厄だ。

2023年10月号 BUSINESS

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8月30日、JR西日本とJR東日本は北陸新幹線の金沢~敦賀(福井県)の運行を2024年3月16日に始めると発表した。東京~敦賀間の約580㎞最短3時間8分で結ぶ。杉本達治福井県知事は「半世紀の悲願がようやく結実する。開業当日は先人の皆さんの努力が結実する日」と歓迎した。敦賀市の米沢光治市長は「魅力ある街づくりで開業効果を最大限生かしたい」とした。だが、中途半端な開通は関西にとっては悪夢でしかない。

入学者が減る「関関同立」

北陸経済連合会の金井豊会長(北陸電力会長)は「3県(石川、富山、福井)の主要都市が1時間で移動可能となり、一体感がさらに高まる。」と語ったが、関西経済界はこれを警戒している。近畿経済産業局が大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山の2府4県に福井を加えて統計をまとめているように、福井県は歴史的に関西経済と一体化している。地図で見ると福井県はオタマジャクシのような形をし ………

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