棚ぼた社長が提訴/貯蔵施設で表面化「中国電力の闇」

カルテルで嵌めた関電がパートナー。赤字で引責辞任した旧経営陣を棚ぼた社長は提訴。

2023年10月号 BUSINESS

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「敵に塩を送るどころじゃない。盗っ人に追い銭だよ。経営陣は何を考えているんだ」

背に腹は代えられぬ事情

中国電力元幹部の怒りは収まらない。8月2日、同社は山口県上関町で新設計画を進める上関原子力発電所周辺の所有地に使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の建設を検討すると発表。同時に施設の共同開発のパートナーとして関西電力を選んだことを明らかにした。案の定、社員や株主からは「裏切り者の関電とどうして組むんだ?」とブーイングが噴出した。周知のように、中国電は関電が持ちかけた大口消費者向け電力のカルテル問題で公正取引委員会から昨年末に約707億円の課徴金納付命令を受けた。中国電は当時会長の清水希茂(71)、社長の瀧本夏彦(66)が今年6月に揃って引責辞任に追い込まれたが、関電は問題発覚前にカルテル行為を自主申告し、課徴金減免制度(リニエンシー)の適用を受けたから金銭的損失 ………

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