「維新の猛火」に焼かれる公明・創価の「常勝関西」

関西とその他地域で二正面作戦を強いられるなか、予想もしない事態が勃発。石井幹事長も不甲斐ない。

2023年10月号 POLITICS

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対立と融和を繰り返してきた日本維新の会と公明党が、次期衆院選で「全面戦争」に突入しそうだ。上り調子の維新は共に「金城湯池」とする関西でのすみ分け破棄にとどまらず、数少ない公明候補の擁立選挙区にも対抗馬を立て始めた。かつて「仏敵」とののしった政敵による「焼き討ち」に公明は防戦一方。選挙戦略にも狂いが生じており、泣き面に蜂の有り様だ。長年与党の一角を占める公明党だが、衆院小選挙区は9議席を占めるに過ぎない。うち6選挙区が大阪4、兵庫2議席だ。伝統的に創価学会の力が強い「常勝関西」での維新対策は、この10年、公明党の最大の課題だった。大阪都構想を巡る公明の「二心」ぶりに「宗教の前に人の道がある」と、学会批判に踏み込んだ橋下徹大阪市長(当時)に「吐かれた言葉は石に刻んだ」と苛烈に応じたこともある。それでも都構想実現に拘る維新との間で、国政選前になると ………

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