「上級生たちは大麻を吸ったことを認めましたが、コーチ陣の方針で退部退学させず、大学の懲戒委員会にもかけなかった……」
2023年9月号 DEEP [ガバナンス不在]
「まるで5年前の悪質タックル会見を見ているようだった」そう嘆く大学職員もいた。順風満帆の改革をアピールしてきた日本大学が急転直下、薬物事件で大ピンチに陥っている。さる8月8日、大学本部で、理事長の林真理子、学長の酒井健夫、副学長の澤田康広の3人が記者会見に臨んだのはいいが、それが文字通りの「炎上会見」となってしまった。大学執行部のお粗末な対応は追って説明するとして、とどのつまり危機を招いた原因は、大学組織におけるガバナンスの欠如、さらには旧態依然とした大学の隠蔽体質にほかならない。なぜこうなってしまったのか。記者会見で質問しながら、そこを考えていたところ、気になるポイントがあった。
事件を巡る日大執行部の不可解な言動や謎は数えきれない。なかでも最もおかしかったのが、警察とのやりとりだ。会見で詳しい経緯を説明してきた副学長の澤田の口からしき ………
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