8月26日に「H--ⅡA」ロケットで小型月着陸実証機とX線分光撮像衛星を打ち上げる。改めてJAXAの技術力と日本の宇宙開発力が試されることになる。
2023年9月号 DEEP [なぜ失敗が続くのか]
21世紀初となる有人月面探査をめぐって、米中の先陣争いが激しさを増している。「宇宙を制する者が未来を手にする」との言葉通り、中国有人宇宙プロジェクト弁公室は今年5月29日、2030年までに中国初の有人月面着陸を実現する計画だと明らかにした。一方、米国の「アルテミス計画」は2024年に有人月周回飛行、2025年には男女2名の宇宙飛行士を月面に立たせるとしているが、計画は2026年以降にずれ込むものと見られている。無人探査ではインドが「チャンドラヤーン3号」で8月末に月への軟着陸に挑戦するほか、ロシアに続いて日本も小型月着陸実証機「SLIM」を打ち上げる予定だ。
こうした中、日本の宇宙開発を担うJAXAでは打ち上げと実験の失敗が連続して起きている。まず2022年10月12日午前9時50分、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられた「イプシロン」6号機が姿勢制御に失敗、打ち上げ ………
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