「青木幹雄」亡き後平成研はどこへ行く

茂木氏の総裁選出馬への派内の環境は整ったが、青木氏と最期まで和解できなかったことが、どう響くか。

2023年8月号 POLITICS [幹事長人事が焦点]

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「竹下(登・元首相)が作った派閥だ。青木が壊して、何が悪い」2003年9月の自民党総裁選を前に、橋本派(平成研究会)は、小泉純一郎首相の総裁再選を支持する青木幹雄参院幹事長と、藤井孝男・元運輸相を派の候補として擁立した野中広務・元幹事長が鋭く対立していた。結果的に分裂選挙を選択した幹事会で、橋本龍太郎会長(元首相)に、派閥を潰すつもりかと問われ、こう切り返したのが青木氏だった。青木氏の胆力と派閥観をこれほど端的に示した言葉はない。青木氏は、参院橋本派をまとめ、会長代理の村岡兼造・元官房長官らとともに「小泉再選」に突き進む。二人の言動は野中氏の政界引退の引き金にもなった。小泉首相は、派閥の意向を聞かずに閣僚人事を断行したものの、参院枠については青木氏の要望をすべて聞き入れた。青木氏は「小泉君とは無名時代から月に一度は飲んでいたわね」と後日、明 ………

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