特別寄稿/日本共産党が「革命政党」に先祖返り/中央大学教授・中北浩爾

全く見通しがない革命のために、党内民主主義を 抑制し、党首公選を否定することが正しいのか。

2023年8月号 POLITICS

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日本共産党の先祖返りが浮き彫りになっている。6月26日の『しんぶん赤旗』の一面には「革命政党として統一と団結固める」という見出しが躍った。前日まで開かれていた第8回中央委員会総会(8中総)での志位和夫委員長(68)の結語を受けたものだ。2015年の安保法制反対運動以来、「市民と野党の共闘」を進めるなかで強めてきたソフト・イメージをかなぐり捨て、覆い隠してきた革命政党の固い核が露出した感がある。

論争力も著しく低下

8中総で注目されたのは、志位氏が幹部会報告で「委員長の在任期間が長すぎるのが問題だ」という批判に対して、それを「日本共産党そのものに対する攻撃」であり、「21年総選挙以来の反共攻撃のなかで支配勢力から意図的に持ち込まれた議論」と断定したことだ。その際、志位氏は「批判の中身は、「選挙で後退した」「党勢が後退した」というもので、私個人が政治的に重大な誤りを犯した ………

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