金策見えぬ金食い虫「ラピダス」

政府肝入り企業が離陸するのに必要な資金は5兆円。大金の調達方法が全く見えない。

2023年7月号 BUSINESS

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「日本の半導体産業の『10年の空白』を取り戻す最後のチャンス」。社長に就任した元日立製作所のエンジニア、小池淳義(71)がこんな啖呵を切って次世代半導体メーカーのラピダス(東京・千代田)を立ち上げたのは2022年8月。23年2月には北海道千歳市を工場建設地に選んだと発表した。現地ではピーク時6千人に達するとみられる建設労働者や施工現場で使う建機を本州からかき集める算段が始まり、さらに工場稼働後の半導体関係技術者の人材育成を目指す大学や高等専門学校(高専)の動きが活発になっている。

資金需要が次々発生

ただ、国内半導体産業に詳しい識者の間からは、前人未到の線幅2ナノ(ナノは10億分の1)mのロジックIC(集積回路)の量産を27年までに実現するというラピダスの計画に対していまだに「雲を掴むような話」「“昭和の三大バカ査定(戦艦大和・武蔵、伊勢湾干拓、青函トンネル)”に匹敵する愚行」 ………

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