性犯罪規定見直し ジャニーズ性加害と刑法改正

性犯罪規定を大幅に見直した改正法案が今国会で成立する。どんな効果、影響があるのか、ジャニー喜多川氏による「性虐待」疑惑を例に考察する。

2023年6月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

性犯罪の規定を大幅に見直す刑法・刑事訴訟法改正案の国会審議が5月9日から始まり、6月の会期末までに成立する見通しだ。処罰される行為を明確にし、わいせつ目的で子どもを手なずける「グルーミング(grooming)」の罪などを新設する。英BBCの番組で「捕食者(Predator)」と名指しされたジャニーズ事務所前社長、ジャニー喜多川氏(2019年に87歳で死去)による少年に対する性虐待を例に、新たな法制度の効果、影響を考察する。改正案は、まず強制性交等罪に当たる行為として現行の性交、肛門性交、口腔性交に「膣や肛門に身体の一部(陰茎を除く)や物を挿入するわいせつな行為」を加える(以下、性交等という)。もとより被害者の性別は問わない。その成立要件も「13歳以上に対し、暴行や脅迫を用いて」から「16歳以上に対し、次の(例示した)行為・事由やこれらに類する行為・事由により(性交等に ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。