地方選でのすさまじき維新旋風が岸田に決断促す。「生煮え」計画に勝算はあるのか。
2023年6月号 DEEP
大阪府・市が申請していたカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の整備計画が4月14日、岸田文雄政権によって認定された。IRの認定は国内初。消極的とみられていた岸田政権が急転直下、認定へと動いたのは、その5日前の4月9日に投開票された統一地方選前半戦で、大阪IRの旗振り役である日本維新の会が躍進し、「ご機嫌」を取らざるを得なくなったからだ。しかし、IRに反対する住民は多く、関西財界からは経済効果の見通しの甘さを批判する声も上がる。開業しても利用客が集まらなければ、IRは単なる巨大な「負の遺産」で終わりかねない。「維新の勢いをみると、取り込んでおかなければ立憲民主党と手を組まれ、かつて自民党から政権を奪った旧民主党のような一大対抗勢力になりかねない。だがIRなんて、だれが本当に興味を持っているんだ」ある自民関係者は、大阪認定の狙いを、憤り気味にこう語る。IRは ………
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