公取委が暴露した大手電力「7つの大罪」

カルテル事件の調査で価格操作などの不正行為が白日の下に。大手が支配する電力市場は「無法地帯」だ。

2023年6月号 BUSINESS

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電力業界を揺るがした電力カルテル事件は、公正取引委員会が中国電力と中部電力、九州電力の3社に排除措置命令を出し、総額で1千億円を超える課徴金納付を命令したことで調査が終了した。ただ、中部電力などは関西電力と不当な競争制限で合意した事実はないと反論し、裁判で事実認定を争う姿勢だ。カルテル事件の最終決着は持ち越された格好となった。実は公取委が今回のカルテル事件を調べる中で、大手電力の新たな不正が次々と発覚した。大手マスコミはカルテル事件に関心を寄せているため、ほとんど報道されていないが、なかには価格操作などの不正行為も白日の下に晒された。公取委の報告を見る限り、電力業界の体質は旧態依然で、電力市場は「無法地帯」にあるようだ。

大手が電力価格吊り上げ

公取委は3月末にカルテル事件の全容を公表し、関電が主導する形で電力3社と不当な取引制限で合意して互いの営業地域で競争を ………

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