アマゾンの哀しき属国「ヤマト運輸」

尻尾を振って社長の座を射止めた長尾氏は今日もアマゾンの言いなり戦略にまい進する。

2023年6月号 BUSINESS

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「宅急便の父」と呼ばれるヤマト運輸の中興の祖、小倉昌男氏は「サービスが先、利益は後」という信念を掲げて全国津々浦々にまで配送網を築きあげた。顧客が求める便利さを優先し、仮にコストがかかったとしても運び手を増やす。夜間の配達にも踏み切った。利用者としての目線を徹底追求する「小倉イズム」は数々の革新的なサービスを生み出し続けてきた。そんなヤマトが曲がり角に立たされている。

アルバイトからの叩き上げ

ヤマトは4月、これまでの配送体制を6月1日発送分から見直すと発表した。一部地域で荷物の翌日配送を中止、「翌々日配送」にするとした。首都圏~中国・四国地方の一部地域や、岩手県~関西地方を結ぶ荷物などがこれに該当。宅急便だけでなく、インターネット通販やフリマサイトで活用が広がる小型便を含む全ての宅配サービスが対象だ。ネット通販では「翌日配送」が当たり前のサービスとして定着したな ………

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