はやる岸田「7月総選挙」怪しい勝算

温厚な顔の裏に潜む冷淡さこそが、岸田文雄の最大の強み。G7サミット後に解散・総選挙があると断じてよい。

2023年5月号 POLITICS [すわ解散!]

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2023年度予算が成立した3月28日に前後して、永田町界隈にSNSなどを通じて怪文書が流れた。首相の岸田文雄が3月31日に衆院を電撃解散するという内容だった。官房副長官の木原誠二が宮内庁に連絡し、3月31日の天皇陛下の日程を押さえたとも断じていた。憲法54条は、衆院を解散すると40日以内に衆院選を実施せねばならないと定めており、総務省や地方自治体の準備期間を勘案すると最短3週間で実施可能だとされる。つまり、3月31日に解散すれば、統一地方選の後半戦(政令指定都市を除く市町村の首長選と議員選)の投開票日(4月23日)に合わせて衆院選をぶつけることができる。だが、そうなると次の衆院選は区割り見直しの「10増10減」が行われることになり、旧区割りで実施される山口2、4区など4選挙区の衆院補選(4月23日投開票)は吹っ飛んでしまう。そもそも4月9日投開票の統一地方選前半戦(知事選や ………

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